私は鍼灸マッサージ専門学校を卒業後、福祉関係に興味があった為、特別養護老人ホームに入職しました。機能訓練指導員として先輩看護師・理学療法士に指導を受けました。介護職・医療職と入居者様の問題を解決する中で、用語や考え方を身に付ける事が出来ました。当時は社会的入院が問題視され、介護保険が開始された直後でした。今では医療・介護サービスが入る事で住み慣れた自宅で、安心安楽に過ごせるようになりました。私もその一端を担えるようになってきたかなと考える事が出来たのは卒業して17年目でした。患者様が日常生活で出来ずに困っていることを解決出来た時の感謝が、私の働く原動力になっています。
痛みの原因・動作・歩行を理学評価し、出来ない原因を患者様とご家族、施設スタッフと共有し、一緒に解決する為のプログラムを行っています。関節拘縮が原因であれば関節モビライゼーションを用いて、上着の着脱・肌着の交換・ADLを妨げている関節にアプローチしています。痛みが原因であればトリガーポイント療法に基づいたマッサージ・はり・灸を行ってます。また、筋力強化は痛みの軽減・動作改善に重要な要素である為積極的に行い、必要に応じては足底板の提案も行ってます。ADL向上の為にPNFを基本要素にアプローチをしています。脳血管障害のアプローチとしてボバース法を用いて、無理せず、頑張らずに動作が出来るように努めています。
私は薬局で登録販売員として働いていました。降圧剤を服用している高齢者が風邪薬を購入しに来ることがあり、主治医先生に相談して下さいとお断りする事がありました。在宅で過ごしている患者さんは、医師・看護師・薬剤師・理学・作業・言語療法・歯科衛生士・介護職等の専門家に見守られて、患者様は安心して生活されています。私も患者さんが安心して生活を送れるためにも、マッサージ・はり・灸の知識と技術の習得に努めています。会社では東洋医学研究会・理学療法研究会・症例研究会があります。サービス担当者会議での発表する能力、理学療法評価方法と理論付けを繰り返し学んでいます。患者様の豊かな生活をサポートするチームの一員として活躍出来るように、これからも頑張って参ります。
昨日打ち合わせに訪問した際に「こんなに詳しく診てもらったのは初めて。」と言われました。
現病歴は脳梗塞・狭心症・糖尿病等です。
糖尿病については低血糖時の対応、傷や爪・皮膚等の状態や管理、痺れや視力等の末梢神経障害の確認。
狭心症は胸苦時の対応、医師からの訓練中止血圧と脈拍の確認。
脳梗塞は麻痺ステージの確認。
日常生活では床からの立ち上がり・湯船を跨ぐ動作が難しく、妻も大きな負担を抱えて介助していること。
長く歩けず、連続歩行は25m。
上記の問題点を起こしている原因を探す為に理学評価を行います。
筋力・関節可動域・姿勢・通常の運動パターンから逸脱しているかを確認します。
私達は評価を行う事で、原因を突き止め、個々に合った適切な機能訓練マッサージプログラムを作成します。
私は訪問入浴サービスに従事していました。訪問入浴サービスでは高齢者、障がい者と接する事が多かったです。訪問機能訓練マッサージと訪問入浴サービスの業務は毎日、同じことの繰り返しではありません。そこが働いていて興味深く、面白いところです。人と接する仕事だからこそ、お客様の体調であったり、会話であったり、毎日行く先々でさまざまな変化を診ながら治療することがやりがいです。
私の治療方針は対処療法ではなく、自律神経のバランスを整える全身的な治療と、局所の痛みを取る局所治療、AKAなど運動療法を取り入れた根治的な治療を行っております。
子供の頃から運動が大好きでしたので、進路は体育大学を選択しました。体育大学在学中は、運動時のケガに対するアプローチを勉強していました。卒業後は、スポーツクラブに勤務し、青年から壮年期・アスリートの運動を指導してきました。アスリートはダイナミックな動きですが、高齢者もアスリートも持っている能力を最大限に発揮する事では違いはありません。専門である鍼・灸・マッサージによる痛みの管理に加え、運動学を生かした患者様の活動的な生活・社会参加を目指す為に施術に取り組んでいます。